この知識はこんな方におすすめ
- 人間関係のイライラが・・・
- ムカつく上司が・・・
- 感情をコントロールしたい
感情と距離を置くテクニック
非常に簡単にできる心理学を使ったテクニックです。
第3世代の認知療法でACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー:Acceptance and commitment therapy)というものがあります。
簡単に言うと、感情と距離を置くためのテクニックで、イライラした時やネガティブな感情に陥った時、あるいは、メンタルが落ち込みそうになった時に、おすすめのテクニックです。
あらゆる感情と距離を置くことができるようになります。あまりポジティブな感情と距離を置きたいという人はいないとは思いますが、例えば、自分が調子に乗りそうになった時には、これを使うというのもいいでしょうし、人間関係でトラブルを抱えてイライラしたりした時には使っていただきたいテクニックです。
怒りの感情や悲しみの感情にもメリットがあり、その感情をうまく使うことでメリットを享受できることもあります。悲しみの感情もその感情を逆に使うことで創造的なものを生み出したり、怒りの感情を使って交渉を有利に進めたりと、様々な方法もありますので、自分が感情をコントロールしたいと思った時にだけ使ってみてください。
ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の世界ではよく使われるテクニックではありますが、脱フュージョンというテクニックの中から、自分の感情を簡単にコントロールするための方法を紹介します。
「自分の頭に湧き上がっている思考、考えていることをゆっくり口に出す」
これだけです。
例えば、ネガティブな感情が湧き上がってきたら、その感情を思いっきりゆっくり口に出してみてください。イライラしている時であれば「イライラするな!」ではなく、思いっきりゆっくり「いーらーいーらーすーるー」という感じです。一つの文字に5秒ぐらいかけてください。
ゆっくりと自分の感情を言葉にするわけです。
このようにすると、自分の感情を最後まで言い終わるまでの間に、結構心が落ち着いてきます。ゆっくりと口に出すことによって息を吐き出すこともできるので、心がリラックスしてきます。人間は、息を吸うときには交感神経が優位になるので緊張し、息を吐く時には副交感神経が優位になるのでリラックスするものです。そのような効果もあるわけです。
自分の頭の中でコントロールしたい感情が湧き上がった場合には、その感情をゆっくりと時間をかけて口に出してみてください。
例えば、上司に文句を言われてイラっときて目の前にあるキーボードを叩きそうになっているとしたら、その感情もゆっくり口に出してみてください。「じょーしーにー、むーかーつーくーこーとーをー・・・」という感じです。
このようなある程度の長い自分の感情を言葉にしていると、その感情自体に対してどうでもよくなってきます。このどうでもよくなるという感覚が、感情と距離を置くということです。
感情を抑えようとするのではなく表現する
ほとんどの人は、感情と距離を置くということを考えた時に、その感情を見て見ぬふりしてしまいます。見て見ぬふりをしようとすると、その感情はかえって強くなってしまいます。
そのためには、表現することが大切です。ただ、普通に口に出して表現しようとすると、余計にイライラしてしまったり気分が滅入ってしまうこともあります。
ですから、自分の思考をゆっくりと口に出して表現するわけです。
脱フュージョンの一種ですので、是非試してみてください。
自分の感情に振り回されたくないという人におすすめの本と動画を紹介しておきますので、そちらも是非参考にしてみてください。
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感情をコントロールのためのおすすめ動画
人間関係のイライラなくす【成功感覚とリアプレイザル】
▶︎https://www.nicovideo.jp/watch/1560698226
リサーチ協力
Yu Suzuki https://ch.nicovideo.jp/paleo
本内容は、以下の参考文献を元にした、DaiGoの独断と偏見を含む考察により、科学の面白さを伝えるエンターテイメントです。そのため、これらは、あくまでも一説であり、その真偽を確定するものではありません。
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参考文献:Russ Harris(2011)The Confidence Gap: A Guide to Overcoming Fear and Self-Doubt